欧文書体 2―定番書体と演出法 / 小林章 著

欧文書体 2 定番書体と演出法 (タイポグラフィの基本BOOK)美術出版社、2008年9月発行

著者の『欧文書体―その背景と使い方』(2005年)に続く欧文書体の解説書。「第1章 フォント演出入門」と「第2章 定番書体徹底解剖」からなる。

第1章は定番書体からクセの強い書体まで幅広くとりあげて使われ方の実際を解説している。こんなの使えるかなーとか、使うのが難しと敬遠していた書体がある。そんな書体が本書ではたくさん紹介されている。写真も豊富で、なるほど、こういうシーンで使うのかと分かる。

第2章は、Helvetica、Adobe Garamond、Palatino、Zapfino、Univers、OCR-BとFrutiger、Galliard、Big CaslonとGeorgia、Snell RoundhandとShelley Script、ITC Bodoni の基本書体。そして、新しい書体の Shuriken Boy、Bello が制作者へのインタビューを交えて解説されている。ここを読んでいると、書体に対する親しみがふくらんでいくようだ。

ぼくは20代の中頃に写植の技術者になるが、書体が好きというわけではなかった。食べていくための技術を身につけるというのが理由だった。仕事を続けて行く過程で、欧文書体のタイトルなどで、スペーシングやカーニングが難しいと感じたあたりから書体への興味が大きくなった。

書体の選択やスペーシング、カーニングのセンスを養うために、海外の雑誌を恒常的に眺めていた。そんなときに本書があったら、どんなに助かっただろう。書体好きにはたまらない本だ。